言葉の温度を少しだけ上げてみる

ヘルパー日記

言葉の温度を少しだけ上げてみる

― 正論は頭に届くけれど、共感は心に届く ―

 

徳丸です、

私最近、会話の中で小さな実験をしています。

それは、否定の言葉をできるだけ

肯定の言葉に言い換えてみることです。

 

例えば、

「転ばないでください」

ではなく、

「ゆっくり行きましょうね」

 

「忘れないでください」

ではなく、

「覚えておいてくださいね」

 

言っている内容はほとんど同じです。

でも、受け取る側の気持ちは

少し違うような気がします。

そして不思議なことに、相手だけでなく、

自分の気持ちまで少し柔らかくなるのです。

そんなことを意識しているうちに、

もうひとつ気づいたことがあります。

 

それは、人は出来事そのものより、

その時の気持ちをわかってもらえると

嬉しいということです。

 

例えば、

「今日、嫌なことがあったんだ」

と言われた時。

つい、

「気にしなくていいよ」

「次はこうしてみたら?」

と言いたくなることがあります。

相手のためを思っての言葉です。

でも、その人が本当に欲しかったのは、解決策ではなく、

「それは嫌だったね」

「頑張ったのに悔しかったね」

そんな一言だったのかもしれません。

私たちは、相手を助けたいと思うあまり、

正しい答えを探してしまいます。

でも、人は案外、

正解を求めているわけではないのかもしれません。

ただ、

「そう感じたんだね」

と受け止めてもらいたい時があります。

出来事を聞いてほしいのではなく、

その奥にある感情をわかってほしいのです。

 

訪問介護の仕事でも、

そんな場面によく出会います。

利用者さんが、

「もう歳だからねぇ」

とつぶやいた時、

「まだまだ元気ですよ!」

と励ますこともできます。

もちろん、それも優しさです。

でも時には、

「そう思うこともありますよね」

と気持ちに寄り添う方が、

安心した表情を見せてくださることがあります。

 

会話が上手な人は、たくさん話す人ではなく、

相手の気持ちを聴くのが

上手な人なのかもしれません。

正しいことを伝える前に、

安心できる言葉を選ぶ。

 

出来事を追いかける前に、

その奥にある気持ちに耳を傾ける。

 

そんな小さな積み重ねが、

人との関係を温かくしてくれるような気がします。

正論は頭に届くけれど、共感は心に届く。

そして、少し温かい言葉は、

その心の扉をそっと開いてくれる。

私もまだまだ練習中ですが、

まずは言葉の温度を少しだけ上げることから

始めてみようと思います。🍀

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