こんにちは徳丸デス
介護計画書には載せない
私の計画をお話しします。
その人らしさに出会う時間
☘️ はじめに
介護の現場で大切にしているのは、
「行動の成果」よりも
「一緒にいる時間の質」
できた・できないを数えることよりも、
その人らしさが自然にあふれてくる
瞬間を大事にしたい。
☘️ 自然な流れを信頼する
介助する側が段取りを決めすぎると、
どうしても
「やらせる」介護になってしまいます。
けれども、無理に進めなくても、
その人のペースを尊重すれば、
自然な流れの中で
できることが広がっていく。
介護は「コントロールすること」
ではなく「信じて待つこと」でもあります。
例えば
食事介助をしていて、
ずっとスプーンを持つことを拒んでいた方が、
ある日ふっと自分から手を伸ばしてくれることがあります。
こちらが特別な働きかけをしたわけではないのに、
心と体が自然に
「やってみようかな」と
動き出す瞬間があるんです。
その時の表情はとても誇らしげで、
私たちのほうが胸を打たれます。
無理やり引き出そうとするのではなく、
川の流れのように、変化は自然に訪れる——
そのことを現場で教えていただいています。
☘️ 行動よりも“在り方”を大切に
介助の仕方はマニュアルで学べますが、
利用者さんが安心できるかどうかは
「どんな気持ちで介助しているか」
によって大きく変わってくると思ってます。
例えば、お茶を差し出す場面。
「喉が乾かないように、はいどうぞ」
と淡々と差し出すのと、
「少し乾いてませんか?
温かいお茶でホッとしてくださいね」
と心を添えて差し出すのとでは、
同じ行動でも伝わる温度がまるで違うと思うんです。
また、着替え介助のときも、
急いで服を着せるだけでは“作業”になってしまいます。
でも、
「今日はどの色にしましょうか?」と声をかけ、
一緒に選んでもらうことで
“その人との時間” になります。
介助されるだけではなく、
一緒に参加している感覚を持てることが、
利用者さんにとっての
尊厳や喜びにつながるのだと思います。
さらに、移動介助でも同じことが言えます。
ただ車いすを押すのではなく、
途中で一緒に景色を眺めたり、
「今日は風が気持ちいいですね」
と声をかけたりする。
時には、
自分も腰をかがめて利用者さんと
同じ目線で外の景色を見てみる。
そうすることで、単なる移動が
「共に過ごす時間」に変わり、
利用者さんも
“連れて行かれている”のではなく
“一緒に歩んでいる”と
感じられるのではないでしょうか。
ただ目的地に着くことがゴールではなく、
その人との時間を共に味わうことが大切だと思ってます。
「やってあげる」ではなく
「一緒に参加する」
その在り方が、
相手の安心感や笑顔につながっていきます。
☘️ その人らしさに触れる瞬間
介助の合間にふっと見せる笑顔や、
ささやかな言葉のやりとり。
そこに、その人の本来の優しさや輝きがあらわれます。
介護をしているようで、
実は私たちがその人の“生きる力”に
出会わせてもらっている時間なのかもしれません。
☘️ おわりに
自然な流れを信じること。
そして、行動そのものよりも
「どんな在り方でいるか」を大切にすること。
介護は“やってあげる”だけではなく、
“その人と一緒に時間をつくっていく営み”です。
その一瞬一瞬に寄り添うまなざしや、
目線を同じにする姿勢が、
利用者さんとの信頼を育み、
介護する側の心も豊かにしてくれるのだと思います。
介護は「支えること」以上に、
「一緒に過ごすこと」に
価値があるんだと私は思ってます。
慌ただしい日常の中でも、
ふと立ち止まり、
目線を合わせ、
心を寄せ合う。
その積み重ねが、
私たちの仕事をあたたかくし、
そして人生そのものを
豊かにしてくれるのだと信じています。
ここまで目を通していただき
ありがとうございました。