介護の現場で出会った、無邪気な笑顔
訪問介護の仕事をしていると、
「あぁ、この瞬間に立ち会えてよかった」と
心から思える出来事があります。
今日は、そんなひとつの場面を
是非ご紹介したい 徳丸です。
シャワーが苦手だったAちゃん
普段はとてもおとなしいAちゃん。
介助のときも静かに
身を任せてくれることが多いのですが、
実はシャワーやドライヤーの時間は苦手なようで
長くなると嫌がってしまい、
頭を左右に大きく振って逃げようとします。
どうにか少しでも楽に過ごせるようにと
工夫を重ねて考えていました。
突然の“変顔遊び”
ある日、いつものように髪を洗っていると、
Aちゃんが突然パッと顔を上げ、
変顔(?)をしてきました。
私は一瞬、
「シャンプーが目に入った?」
「どこか痛いのかな?」
と心配になったのですが……
次の瞬間、
Aちゃんはケラケラと笑い出したのです。
それはAちゃん流の“変顔遊び”の始まりでした。
それからは、
シャワーもドライヤーも嫌がることなく、
むしろ笑いっぱなしで過ごすように。
Aちゃんが楽しそうに繰り返すその姿に、
私も思わず一緒に笑ってしまいます。
「今の顔可愛かった」
などと言うと
更にもっと変な顔を見せてくれるんです。
人柄が教えてくれること
普段はおとなしく控えめなAちゃん。
そんな彼女が、
自分なりの楽しみ方を見つけて、
苦手な時間を
笑いの時間に変えてしまったのです。
その無邪気さは、
私にとっても大きな喜びであり、
介護の仕事を続けていく力になっています。
介護の現場には、
言葉では言い表しきれない
温かさや楽しさがあふれています。
今日もまた、
「人って本当に愛おしい存在だな〜」
「同じ時間を過ごすなら楽しい方がいい」
「笑いがあった方がいい」と
教えられています。