「そのままでいい」
――心がほどける魔法の言葉
こんにちは徳丸です
訪問介護の仕事をしていると、
心が不安定になっている方や、
うつ状態にある方と出会うことがあります。
「迷惑をかけてばかりでごめんなさい」
「こんな自分なんて生きている意味がない」
そんな言葉を聞くたびに、
胸がぎゅっと締めつけられます。
そのたびに思い出すのが、
小林正観さんの言葉です。
「そのままでいいんですよ」
この言葉には、
心を救う力があるように感じます。
① “変わらなきゃ”を手放してほっとする
私たちはいつも、
「もっと頑張らなきゃ」
「元気を出さなきゃ」
と自分を追い込みがちです。
でも、無理を続けると心はますます疲れてしまいます。
だからこそ、
そっと伝えたいのです。
「今のままで大丈夫ですよ」
この言葉には、
「あなたは今のままでも十分に価値がある」
という意味が込められています。
相手を変えようとするのではなく、
存在そのものを受け止める関わり方です。
② “励ましすぎない”という優しさ
落ち込んでいる方に
「頑張って」と言うのは、
時に“頑張れない自分”を
責めるきっかけになることもあります。
そんな時こそ、
「そのままでいいんですよ」
たったそれだけで、相手の心に灯がともることがあります。
「分かってもらえた」と感じた瞬間、
人は少しずつ力を取り戻していくのです。
③ 介護する自分にもかけてあげたい
利用者さんだけでなく、
介護をする私たち自身にも必要な言葉かもしれません。
「もっと上手にできたはず」
「私の関わり方が悪かったのかも」
そんな風に、自分を責めてしまうこともありますよね。
でも――
「今日もよくやった。私も、そのままでいい」
そう思えたら、きっと表情も声もやわらぎ、
その“穏やかさ”が利用者さんへと伝わっていきます。
「そのままでいい」という言葉は、
“怠けてもいい”という意味ではありません。
それは、
「あなたはすでに愛される存在ですよ」
という、あたたかなメッセージなのです。
訪問介護の現場で、焦りや不安が広がる日もありますが、
そんなときこそ、この言葉を思い出してみませんか。
きっと、私たちの心も、そっとやわらぎます。